戦争の傷跡が残るロンドンの役所に勤める男。市民課を預かり、淡々と真面目に仕事を進めている毎日であった。だが、人生に虚しさを感じていた。ある日、医者でがんを宣告され、余命宣告わずかであることを知るのであったが・・・。
黒澤明「生きる」をカズオ・イシグロの脚本によるリメイク。舞台をロンドンとし、堅物主人公をビル・ナイが好演する。紳士の国、英国の色彩に染めた「生きる」を味わえた。映像も音楽も雰囲気を支えていて最後までじんわり視聴。黒澤明の「生きる」の人生の泥臭さ、本作品の人生のせつなさ。
素敵な作品でした。